ノロウェイの黒牛

なかがわちひろ 文 

さとうゆうすけ 絵

BL出版

2019年3月発行

 

あらすじ

昔、ノロウェイというところに三人の美しい娘がいました。娘たちはどんな人と結婚したいかと話をし、末の娘は「ノロウェイの黒牛でいいわ」と言い、ある晩ノロウェイの黒牛が娘を迎えに来ました。娘を背に乗せ黒牛は進みます。黒牛の足にとげが刺さっていることに気付いた娘はとげを抜いてやりました。すると黒牛は王子の姿に変わりました。魔女の呪いが娘のやさしさで溶け始め、夜の間だけ人間の姿に戻れるようになりました。すべての呪いを解くため、魔物と戦う黒牛を待つ間、決して動いてはいけないと言われた娘はついうっかり足を動かしてしまいました。魔物に勝ち、元の姿に戻れた王子と、娘はお互い探し合いますが見つけることができません。娘は王子を探し、辛く長い旅に出ます。

途中出会ったおばあさんから、心が張り裂けそうで耐えられぬと思う時に割るがよいと言われ、三つの木の実をいただきました。旅路の末、王子と魔女との婚礼を知った娘は木の実を割ります。木の実から出てきた物を欲しがる魔女に交換に王子の部屋に入れてもらいますが、ミルク酒で眠らされた王子は娘に気付きません。最後の木の実を割り、王子の部屋に入ると、この夜、王子はミルク酒を飲んだふりをしていたので、娘の歌声に気付きました。魔女に封じ込められていた思い出もよみがえり、王子は娘を抱きしめました。


感想

イギリス人女性作家フローラ・アニー・スティールによる再話を基にした昔話。人物、小道具も物語を無理なく読み進めるように登場します。娘の切ない思いが旅路の場面や木の実を割る場面に出ています。画家はこの絵本が絵本デビュー作だそうですが、このお話にはこの絵でなければと思えるほどに合っていて、すてきな絵本になりました。ぜひ読み聞かせしたいです。


読み聞かせには

小学校中学年から大人まで楽しめると思います。

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