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しろいやさしいぞうのはなし

 

かこ さとし 作・絵
復刊ドットコム

 

あらすじ

南の国の深い森にぞうの村があり、その中に白い子ぞうがいました。走るのが遅く、ほかの子ぞうと遊んでも泣いてばかり。でも村長さんは「いろんなのがいるのがぞうなんだよ。この白い子も仲間なんだよ」と子ぞうたちに教えました。

その時白い子ぞうは、火のにおいをかぎつけました。ぞうの村は火事に追われ、みんな逃げましたが、白い子ぞうは足が遅く逃げ切れません。お母さんぞうは、穴を掘り白い子ぞうを入れ、その上に覆いかぶさりました。

火事が収まり、村に戻ってきたぞうたちは、お母さんぞうの悲しい姿を見つけまそた。しかし白い子ぞうはお母さんぞうに守られ生きていました。みんなは火事を知らせてくれた白い子ぞうが生きていたのを喜びました。

時は経ち、白い小ぞうも大人になりました。白いぞうが鼻が利くおかげで、人間たちを察知できたり、水のにおいを探し出したりしました。村長さんが亡くなり、次の村長にみんなは白いぞうを選びました。


感想

昭和28年に出版された乾信一郎氏の動物小説集「からし卵」の象の物語がもとになり、昭和58年に紙芝居を作り、昭和60年偕成社より絵本として出版され、その紙芝居と絵本をもとに今回復刊されたそうです。「いろいろなのがいてぞうだ」のことばは、そのまま人間にあてはめられます。実話をもとにしているので、説得力があります。


読み聞かせには

差別について考える時間などに活用できると思いました。小学校低学年以上の子どもたちに。

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