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しりっぽおばけ

 

ジョアンナ・ガルドン 再話
ポール・ガルドン 絵
代田 昇 訳
 
あらすじ

昔、アメリカの片田舎、深い森の丸太小屋にじっさまが一人で暮らしていました。
ある日、じっさまは3匹の犬を連れ狩りに出かけました。うさぎ1匹しか捕れませんでしたが、雲行きが怪しくなり、小屋に引き返しました。うさぎを料理し、食べましたが、物足りない思いでうとうとした時、奇妙な動物が丸太小屋に忍び込んできました。じっさまは素早く斧をつかみ、その奇妙な動物のしっぽを切り落としました。そいつは丸太の隙間から逃げて行きました。
じっさまはそのしっぽを料理し、食べました。
寝床についたじっさまは丸太をひっかく音と、「しりっぽ、しりっぽ、おれのしりっぽ」という声で目が覚めました。怖くなったじっさまは、犬たちにあいつを追わせました。
犬たちがあいつを退治したと思いましたが、あいつはまたもじっさまを襲いに来ました。犬たちを呼びましたが姿は現れず、あいつは「おれのほしいものはほかでもねえ、おれのしりっぽだあ」と叫ぶと、じっさまをやつざきにしてしまいました。
丸太小屋は、今では跡形もありませんが、月夜の晩、この谷を通ると「しりっぽ!しりっぽ!とうとうおれのしりっぽ、とりかえしたぞ」という声がきこえてくるそうです。

 

感想
この本を読み聞かせすると、必ず、「本当にあった話なの?」と子どもたちは真剣な目で聞いてきます。いつもはこの長さの本だと、「ながい~」と言う子どもたちも、一声も漏らさずに、真剣な目で見入っています。この話、本当に怖いのだと思います。

 

読み聞かせには
幼稚園、保育園の年長さん、小学校低学年の子どもたちに、夏の「こわいおはなし会」などに向いていると思います。
 

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