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ニマとおにばば

 

ピエール・ベルトラン 文
チェン・ジャンホン 絵
平岡敦 訳 
徳間書店
2020年11月発行

 

あらすじ

昔、ヒマラヤにある小さなお寺にニマという男の子がいて、和尚様のもとで修行をしていました。ある朝、井戸が涸れ、ニマは遠くのおにばばが住むという『でこぼこ岩』の泉へ水を求めて出かけることになりました。途中出会ったお腹を空かせたおばあさんにリンゴをあげると、お礼に小さな仏像をもらいました。この仏像のおへその穴から化け物が入ると外に出られなくなると聞き、ニマは仏像を持って出かけました。泉に着くときれいな女の人がいて休んでいきなさいと言われ、ニマは甘い香りに誘われて泊まっていくことにしました。その女の人こそおにばばで、ニマは逃げ出しました。追ってくるおにばばに和尚さんから言われた仏の教え「自分を信じて恐れず立ち向かう者は、誰よりも強い」に従い、立ち向かいました。ニマはおにばばと問答をし、おにばばを綿ゆきに変身させ、口に入れました。ニマを凍らせようとするおにばば。ニマは小さな仏像を思い出し、おへその穴におにばばを吹き入れました。おにばばは仏像の中で泣き出し、涙は水となって仏像の目から流れ出しました。涸れた井戸に仏像を置くと仏の目から出る涙は涸れることのない水となり、それからは水に困ることはなくなりました。

 

感想

あとがきに日本の山んば伝説やヨーロッパの民話「長靴をはいた猫」、仏様の教えを組み合わせて作られた物語とありましたが、その通りで初めて出会った気がしない物語になっていました。絵は迫力があって、大きな版が合っていると思いました。

 

読み聞かせには

小学校低学年の子どもたちが一番合っていると思いますが、年長さんでも大丈夫だと思います。

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