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わたしたちだけのときは

 

デイヴィッド・アレキサンダー・ロバートソン 文
ジュリー・フレット 絵
横山和江 訳
岩波書店
2018年9月発行

 

あらすじ

わたしがおばあちゃんに「どうしてそんなにきれいないろの、ふくをきてるの?」と聞くとおばあちゃんは昔、家から遠く離れた学校に行かされた時、決められた暗い色の服を着せられた話をしました。それでもおばあちゃんは秋のなると私たちだけのときは、色づいた葉っぱをつけて色とりどりにして幸せな気持ちになれたと言います。髪の毛を短く切られたこと、自分たちの言葉クリー語を使うことを禁止されていたこと、家族と会えなかったこと、だから今は髪を長く伸ばしクリー語を使い、家族と過ごす時間を大切にしているとおばあちゃんは言いました。カナダの先住民族の子どもたちが強制的に寄宿学校に入れられた時の話を孫娘と祖母との会話で進めて行きます。

 

感想

カナダで本当にあった出来事をもとにした絵本です。寄宿学校には1874年からのべ15万人の子どもが入学させられ、そのうち6000人以上の子どもが入学中に亡くなったそうです。辛い話ですが、絵本は暗いだけかというとそんなことはなく、おばあちゃんが子どもの知恵で「わたしたちだけのとき」を大切にしていたことが伝わってきます。絵はモノトーンの暗い部分と私たちだけのときの明るい色合いが対比されて描かれています。

 

読み聞かせには

小学校低学年から大人まで。(小ぶりな版なので少人数の読み聞かせに)

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