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七人のシメオン

ロシアのむかしばなし

 

 

田中友子 文 

大畑いくの 絵

BL出版

2018年6月発行

 

あらすじ

働き者の七人兄弟、名前は皆シメオンと言い、顔形もそっくりでした。

ある日王様の目に留まり、七人はそれぞれの持つわざを披露しました。

鉄の柱を建てる者、その柱に上り四方を見渡せる者、あっという間に舩を作れる者、弓の名人、星占い師、一日で畑を耕せる者、そして七番目は笛を吹くのが得意と言うと、司令官は王様に役立たずの末っ子は追い出しましょうと言います。末っ子が笛を吹かせてもらうと人も動物も皆踊り出し止まらなくなり、王様は末っ子を追放するのをやめました。

兄弟は王様の命で、ブヤーン島のエレーナ姫を王様の妻として迎える使者となり出発しました。様々な困難もわざを使い乗り越え、帰路の船の中、末っ子とエレーナ姫は心を通わせるようになりました。

それを知った司令官は王様に告げ、王様の怒りを買った末っ子は処刑されることになりました。

最後の頼みに笛を吹かせてもらうと、眠らされていた兄さんたちが目覚め、城に駆け付けました。兄弟たちに迫られ、怖じ気づいた王様はエレーナ姫と末っ子の結婚を許し、末っ子の笛に合わせ国中の皆が踊り、結婚の宴は盛大に行われました。


感想

七人の技が無理なくお話の展開をさせるところが、昔話らしく納得させてくれます。絵はお話とよく合っていてスムーズに読み進め、長さを感じさせません。主人公につらく当たった司令官が亡くなってしまうのも昔話らしいです。読み聞かせしてみたい1冊です。


読み聞かせには

小学校低学年から3年生くらいの子どもたちに。

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